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2007年2月13日 (火曜日)

第9回(5)

              9-5

そう紹介された少しきつめの目をした恭子は、いつもは余り出すことのない笑顔を作った。
「真田恭子です。宜しくね。」
と手を差し出したが、素早い反応ができずにいた。
「あ、あの・・・」
朝奈が目を泳がせながら本条の方を見た。
その意味を読んだ本条は恭子の方ではなく麻十城に向かって質問した。
「なんのつもりだ?」
(どうして部外者を連れてきた)という裏の意味も込まれている。
「言ったろ、彼女はここいらの管轄の監察医だって・・・すなわち彼女も関係者ってことさ。」
ハッとしたのは本条の方だった。
「じゃあ・・・・」
「そーゆう事。」
そう答えたのは、不適な笑みを浮かべた恭子だった。
「ねえ、どういう事よ。」
三人の会話が理解できない朝奈は交互に顔を見た。
そして、その視線が本条と合った。
本条は視線をそっとずらすと、目を合わせることなく朝奈の疑問に答えた。
「つまり、安藤の親父の遺体を検屍したのは、真田さんって訳だ。」
「・・・・・・・。」

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